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原作部門
佳作(30万円)
『ゴッドアイ』
堀井甲輔(23歳)東京都
遠隔透視の能力を持つ探偵の響のもとに時効間近の殺人犯を探し出してほしいという依頼が舞い込む。響は部下の克二と共に犯人を追い詰める。しかし、その犯人には余命わずかな息子がいることがわかり…!?
善悪の構図をキチンと捉えて展開した方が読者は感情移入しやすくなるだろう。(倉科)響と克二の出会いのシーンはうまい。だが、後半部分で響が成長した後、キャラが月並みになってしまった印象。(中村)
佳作(30万円)
『うっしっし』
宮本宗和(37歳)東京都
時は幕末、留吉と久蔵は日本初の牛乳屋の開業を目指し奔走する。しかし、異人と関わるこの仕事は維新志士達の攘夷の的に!! さらに利権を狙う米人オーネルと英人ケムロンの妨害に遭い、悲劇が起こる!!
小さな話をいろいろ作り込む努力は買う。だが、ラストのインパクトが弱い。(倉科)牛乳屋という着想は面白い。だが、1話読切の構成になっていないため、ドラマとしての盛り上げに欠け、残念。(中村)
佳作(30万円)
『アリーは霧の中〜Ally in the MIST〜』
入江信吾(33歳)東京都
爆弾テロで盲目になった女刑事アリーは、壮絶な努力の末、視覚以外の感覚を研ぎ澄まし「歩く嘘発見器」と呼ばれる。現場復帰最初の事件で、老人の刺殺事件を担当したアリーが暴きだした真実とは…!?
ストーリーや主人公のドラマはきちんと作られていた。しかし、あまり読後感が良いとは言えないオチだった。ある種の漫画的なエンターテイメントの要素やカタルシスの要素を入れて欲しかった。(倉科)
漫画部門
佳作(30万円)
『MIMI』
奥田容弘(33歳)東京都
迷い猫のMIMIを探し出して欲しいという依頼を受けた「動物のなんでも屋」真久は、尻尾の無い黒猫の案内のでMIMIの居場所を見つけ出すことに成功する。だが、そこで待ち受けていた者は…!?
好き嫌いがはっきりするだろうが、絵柄は個性的。だが、ストーリーがあっけない。物語に一工夫して欲しい。(猿渡)すごくくせがある作品だが、個性の強さがでていて、興味深い新人だ。(弓月)
佳作(30万円)
『極芸師〜クレイジーロッケンロール〜』
沼太夫(33歳)東京都
渇望の日々からロックンロールとバンド仲間の菜月に救われた徳睦。スカウトがかかり、バンドが軌道に乗り始めた最中、菜月が事故で死んでしまう。徳睦は事故の原因が人外のモノにあると知るが…。
絵は上手いが、話がわかりづらい。大人が読むことを前提に考えるともっと設定が変わったはずだろう。(本宮)様々な物を盛り込みすぎて作者自身が整理できていないのでは。絵は抜群にうまい。(猿渡)
佳作(30万円)
『東京スラム』
武藤新(38歳) 大阪府
“再生島”派出所所長に就任した安曇香奈。失業者の職業訓練を行い社会復帰を目的として作られた“再生島”だったが、その実態は無気力な人間の集まるスラムだった…!?
キャラはいい。ただ、設定が難しすぎる。(弓月)いろいろ盛り込みすぎて小さくまとまってしまった。絵はうまいのに…(猿渡)焦点がブレすぎて、1話では伝わらない(本宮)
★審査員総評★
『猛き黄金の国 柳生宗矩』の本宮ひろ志先生
どの作品も生きたセリフが全くないのが気になる。絵でみせることも大事だが、いいセリフを吐いて初めてキャラクターが生きてくるし、見せ場も作れる。
『甘い生活』の弓月光先生
設定に凝るだけで、それを生かせていない作品が多かった。もっと面白いキャラクターが動き回る漫画がみたいです。
『傷だらけの仁清』の猿渡哲也先生
全体を通して、読み手側をうならせる作品がなかった。話はダメだけど絵がうまいとか自分の得意な技術を際立たせるようにしたほうがいい。
『嬢王Virgin』の倉科 遼先生
全体的に娯楽性の薄い作品が多かった。テーマや主人公を選ぶ時、受け手をどういう気持ちにさせて楽しませたいかを強く念頭に置いて出発して欲しい。どう頑張っても受けないテーマもあるし、ある程度のレベルでも受けるテーマもある。その嗅覚がもの作りには大切だと思う。
本誌編集長・中村泰造
今回は総じて、絵の達者な割には、話作りや見せ方が荒くて、独りよがりなものが目立ちました。今一度“人に読ませる”ということを再認識して作品作りに取り組んでください。
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